起業のための
ファイナンス入門

FINANCE

3.資金の出し手

次に、これらの必要資金を提供する「資金の出し手」について確認しましょう。

①銀行/政府系金融機関

銀行は預金者から預かった資金を融資という形で個人・企業に提供しています。銀行法の下、預金者の保護、健全経営を行うことが重視されるため、リスクの高い企業/団体に資金を投下することはできません。そうした民間銀行では出しづらい資金の提供を目的として、日本政策金融公庫などの政府系金融機関が存在しています(例:新規事業創出資金、地域活性化資金など)。

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②エンジェル

個人富裕層、事業成功者がスタートアップ/ベンチャー企業に対して高リスクの資金を供給することがあります。そうした資金の出し手としての個人をエンジェルといいます。投資額は小額(数千万円~1億円)であることが一般的ですが、米国のシリコンバレーは、このエンジェルの層が非常に厚いことで多くの起業家を惹きつけているとも言われています。

③ベンチャーキャピタル(VC)

ベンチャーキャピタル(VC)は、個人富裕層や企業からリスクマネーを集め、スタートアップ/ベンチャー企業に対して高リスクの資金を提供しています。失敗の可能性がある事業にも積極的に投資し、そのうちの一部が大きく成功することで全体として利益を上げていこうという仕組みです。

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④コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)

コーポレートベンチャーキャピタルは既存の大企業等がスタートアップ/ベンチャー企業に対して資金を投下する仕組みです。投資に際しては、純粋な投資リターンの大きさだけではなく、自社の戦略に合致する投資先かどうかを考慮する点が特徴的であるといえます。

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※この他に、外部のベンチャーキャピタルにファンドの運営を委託するケースもある。

⑤一般個人等(クラウドファンディング)

比較的信用力の小さい企業・団体に対して、不特定多数の個人等が小口の資金を拠出する手段としてクラウドファンディングという仕組みがあります。ウェブ上のプラットフォームを通じて、個人が応援したい企業や団体に資金を提供する仕組みで、多様な資金ニーズに対応できる手段として注目を集めています。

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